ワンストップ特例申請の書き方|必要書類・1月10日必着・失敗したときの取り戻し方

ワンストップ特例申請の書き方|必要書類・1月10日必着・失敗したときの取り戻し方 ふるさと納税
ワンストップ特例は、確定申告をしなくてもふるさと納税の控除が受けられる仕組みです。手続き自体は難しくありませんが、失敗したことに気づくのは翌年6月の住民税決定通知書を見たときという、発覚が遅いタイプの手続きでもあります。

この記事では、書類の正式名称・必要な本人確認書類・期限、そして失敗しても取り戻せることを、総務省と国税庁の資料をもとに整理します。

使える人の条件

ワンストップ特例は平成27年4月に始まった制度で、総務省は「ふるさと納税で寄附をする際に、簡単な書類の提出によって確定申告をする必要がなくなる」制度と説明しています。

使えるのは、次の両方を満たす人です。

  • 確定申告が不要な給与所得者等であること
  • 寄付した自治体の数が5団体以内であること(地方税法附則第7条第3項第5号・第10項第5号)
「5団体以内」は自治体の数で、寄付の回数ではありません
同じ市に3回寄付しても1団体です。逆に、6つの市に1回ずつ寄付すると、その時点でワンストップ特例は使えません。寄付するたびに申請書を出す必要があるので、回数と団体数は分けて数えてください。

申請書の正式名称と様式

提出する書類の正式名称は「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」です。地方税法施行規則の第五十五号の五様式として定められています。

ポータルサイトから寄付すると、自治体が返礼品と一緒に送ってくれることが多く、サイト側で氏名・住所が印字済みのものをダウンロードできる場合もあります。書き込む内容自体はごく単純です。

書類 様式 使う場面
寄附金税額控除に係る
申告特例申請書
第五十五号の五様式 寄付ごとに提出する本体
申告特例申請事項
変更届出書
第五十五号の六様式 提出後に住所などが変わったとき
申告特例通知書 第五十五号の七様式 自治体があなたの居住市区町村へ送る(寄付者の作業なし)

本人確認書類の3パターン

申請書にはマイナンバー(個人番号)の確認と本人であることの確認の両方が必要です。組み合わせは3通りあります。

パターン 番号確認 身元確認
A マイナンバーカードあり マイナンバーカードのコピー(両面)だけでよい。番号のある面と顔写真のある面
B カードなし・顔写真つき証明書あり 通知カード または
個人番号付きの住民票
運転免許証・パスポートなど1点
C カードなし・顔写真つき証明書なし 通知カード または
個人番号付きの住民票
健康保険証・年金手帳など2点以上

※上記は網走市の案内に基づく整理です。受け付ける書類の細目は自治体によって少し違うことがあるため、寄付先の案内も確認してください。

期限は翌年1月10日「必着」

提出期限は寄付をした年の翌年1月10日です。京都市の記入例には「提出期限:寄付日の翌年1月10日(必着)」と明記されています。消印有効ではありません。

年末の寄付ほど危ない
12月31日に寄付すると、申請書が届くのは年明けです。そこから記入して返送すると、1月10日必着に間に合わないことがあります。12月中旬までに寄付を済ませるのが安全です。年内の締切については締切カレンダーの記事にまとめました。

引っ越したら変更届が要る

申請書を出したあとに引っ越した場合、申告特例申請事項変更届出書(第五十五号の六様式)を出す必要があります。総務省の様式にはこう書かれています。

「寄附金税額控除に係る申告特例申請書を提出後、当該申請書に係る寄附金を支出した年の翌年1月1日までの間に当該申請書の内容(電話番号を除く。)に変更があった場合」に、「翌年1月10日までに」「当該申請書を提出した地方団体に提出してください」

ポイントは2つあります。提出先は寄付した自治体であって、引っ越し先の役所ではありません。そして電話番号の変更だけなら届出は不要です。

1月1日時点で住んでいる市区町村が住民税を課税するため、年末年始の引っ越しは特に注意が必要です。

無効になるケースと、その救済

総務省の通知は、次の場合にワンストップ特例が「全てなかったものとみなされ」「控除は適用されなくなる」としています。

無効になるケース どうなるか
あとから確定申告をした
(医療費控除・住宅ローン控除の初年度など)
提出済みの申請がすべて無効。ふるさと納税分も確定申告に含めて申告し直す
寄付先が6団体以上になった すべて無効。確定申告(または住民税の申告)が必要
1月10日必着に間に合わなかった その寄付分は特例が使えない
失敗しても、5年間は取り戻せます
国税庁は還付申告について「還付申告書は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができます」としています。ワンストップ特例に失敗しても、確定申告(還付申告)をすれば控除は受けられます。期限を1日過ぎたから全額パー、ということにはなりません。

特にうっかりしやすいのが「医療費控除のために確定申告をしたら、ワンストップ特例が無効になっていた」というパターンです。確定申告をするなら、ふるさと納税も必ず一緒に申告してください。

確定申告とは控除の入り方が違う

控除の「入り方」は2つの方法で違います。国税庁の説明では、ワンストップ特例の場合「所得税からの控除は発生せず、ふるさと納税を行った翌年の6月以降に納付する住民税の減税という形で控除が行われます」。確定申告の場合は「所得税のほか、住民税から寄附金控除を受けることができます」。

ワンストップ特例 確定申告
所得税 控除なし 還付される(口座に振込)
住民税 全額をここで控除 翌年6月以降の住民税から控除
実感の仕方 翌年6月からの給与天引きが減る 春に還付金+6月から天引きが減る

どちらの方法でも、自己負担2,000円を除いた全額が控除されるという制度設計は共通です(上限額の範囲内の場合)。税目の内訳が違うだけで、手取りへの影響はほぼ同じと考えて差し支えありません。

確認は「住民税決定通知書」で
きちんと控除されたかは、翌年5〜6月に勤務先経由で配られる住民税決定通知書の「税額控除額」欄で確認できます。おおむね(寄付額-2,000円)が入っていれば成功です。ここが空欄だったら、還付申告で取り戻してください。
寄付先は5団体以内に収めるのがコツ

少ない自治体に、まとめて寄付する。工芸品の産地は返礼品の種類も多いので、1つの自治体で完結させやすい選び方です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました