起きやすい順に10個並べました。寄付する前に、ざっと目を通してください。
取り返せない失敗(4つ)
失敗① 家族の名義で寄付してしまった
いちばん深刻です。国税庁は「妻名義で支払った寄附金については、寄附金控除を適用することができません」と明言しています。寄附金控除は「納税義務者である居住者本人」が支出した場合にしか適用されません。
あとから名義を付け替えることはできません。ポータルサイトのアカウントを家族で共用していると起きやすいミスです。詳しくは名義の記事に書きました。
失敗② 上限額を大きく超えて寄付した
超えた分は、単なる寄付になります。税金は戻りません。住民税の特例分には「所得割額の20%を限度」という上限があるためです。
シミュレーターの目安の8割程度で止める。年の途中で収入が変わることもあるので、余裕を持たせておく。
失敗③ 年をまたいでしまった
年内の寄付として扱われる基準は、決済方法によって違います。栗原市の公式ページは基準日をこう定義しています。
| 決済方法 | 受領日の基準 |
|---|---|
| クレジットカード等 | 「支払手続きを完了された、オンライン決済の決済日」 |
| 銀行振込 | 「『指定金融機関』または『ゆうちょ銀行』での払い込み日」 |
| 現金書留 | 「栗原市が現金書留を受け取った日」 |
| 窓口持参 | 「ご持参いただいた日」 |
佐賀市の公式FAQも「寄附の基準は引き落とし日ではなく自治体への入金日となります」としています。12月に決済すれば、口座からの引き落としが1月でも、その年の寄付です。
逆に銀行振込や払込取扱票は、12月中旬で締め切る自治体もあります。締切は自治体ごとに違うので、必ず寄付先の年末年始案内を確認してください(締切の記事)。
失敗④ 収入がないのに寄付した
納める税金がなければ、差し引く先がありません。返礼品は届きますが、全額が自己負担です。専業主婦・扶養内パートの方が自分名義で寄付した場合がこれにあたります。
枠が読みにくいなら少なめに。少額の寄付でも、箸やタオルなど毎日使うものは十分に選べます。
取り返せる失敗(6つ)
失敗⑤ ワンストップ特例の申請書を出し忘れた
生駒市の公式FAQは「翌年の1月10日までに間に合わなかった場合、その他の提出済みの寄附分も含め全てを確定申告で寄附金控除の手続きをしていただく事になります」としています。確定申告をすれば取り戻せます。
失敗⑥ 6団体以上に寄付してしまった
ワンストップ特例は使えなくなりますが、確定申告をすれば控除は受けられます。寄付そのものが無駄になるわけではありません。
失敗⑦ 医療費控除で確定申告したら、ワンストップが無効になっていた
その確定申告にふるさと納税を書き忘れた場合は、更正の請求で修正できます。気づいたのが翌年でも、還付申告の期間内なら対応できます。
失敗⑧ 引っ越したのに変更届を出していなかった
ワンストップ特例は無効になりますが、確定申告で取り戻せます。本来は「申告特例申請事項変更届出書」を翌年1月10日までに寄付した自治体へ出す必要がありました。
失敗⑨ 寄附金受領証明書をなくした
今はポータルサイトが発行する年間まとめの証明書(「寄附金控除に関する証明書」)が使えます。国税庁長官が指定した特定事業者が発行するもので、令和3年分の申告から利用できます。1枚ダウンロードすれば済みます。
失敗⑩ 確定申告の期限(3月15日)を過ぎた
会社員がふるさと納税の分を取り戻す手続きは、多くの場合還付申告です。国税庁は「その年の翌年1月1日から5年間提出することができます」としています。3月を過ぎても大丈夫です。
還付申告という安全網
出し忘れ、期限切れ、団体数オーバー、書類の紛失——手続き上のミスは、確定申告(還付申告)をやり直せば取り戻せます。しかも5年間猶予があります。
逆に言えば、寄付する前に決めてしまうこと——誰の名義か、いくらまでか、いつ決済するか——だけは、慎重にやる価値があります。
翌年5〜6月の住民税決定通知書を必ず確認してください。この制度には「手続き成功しました」という通知がありません。自分で見ないかぎり、失敗に気づけません。見かたは確認方法の記事にまとめました。
急いで手に入れたいものは通販、待てるものはふるさと納税。使い分けると失敗が減ります。


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